認知症、「手」で癒やす 宮崎でセミナー
2023/07/10
2月10日付けの読売新聞より
認知症ケアセミナー「福祉先進国スウェーデン発
『タクティールケアの実践』」(県認知症ケア専門士会主催、
読売新聞西部本社後援)が8日、宮崎市のアズムホールで開かれ、
約600人が耳を傾けた。
タクティールケアは、オイルを付けた手で、
相手の手、足、背中を手のひらでゆっくり包み込むように触れ、
なでていくスキンシップ・マッサージ。
スウェーデンで生まれ、数年前から、日本にも紹介されている。
認知症など様々な病気や症状で癒やし効果が報告されている。
セミナーではまず、スウェーデン人のグスタフ・ストランデルさん
(日本スウェーデン福祉研究所取締役)が基調講演。
「スウェーデンでは褥創(じょくそう)は虐待。
おむつを使いたい人間はいません。
『人格の尊重』というのであれば、社会の中で実行されなければ
ならない」と問題を提起した。
福岡市・雁の巣病院副院長の鹿井博文さんは
「認知症のBPSD(周辺症状)に対する試み」と題して、
タクティールケアに言及。
「非薬物療法の一つとしてたどりついた。
ひたすら相手の体に触っていく『手と手の会話』。
授乳の時の母子のように穏やかな気持ちになる」と述べ、
同病院で職員34人が実践し、成果を挙げていることを報告した。
スウェーデン・シルヴィアホームの認定インストラクターリーダーの
木本明恵さんが、緩和ケアの理念を話し、手技を実演すると、
聴講者は食い入るように見つめていた。
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